「広報活動を始めたいけど、何から整備すればいいかわからない」
そんな方にまず作ってほしいのがファクトブックです。
私が広報担当として着任したとき、最初に困ったのが「自社の基本情報がどこにもまとまっていない」ことでした。プレスリリースを書くたびに、会社の設立年・従業員数・事業内容を毎回調べ直す。取材対応のたびに「あの数字はいくつだったっけ」と慌てる。この非効率さを解消してくれたのがファクトブックでした。

ファクトブックとは何か
ファクトブックとは、自社の基本情報・強み・実績・商品サービス情報などを一冊にまとめた資料のことです。
「会社のプロフィール帳」と思ってもらえれば、イメージしやすいかもしれません。広報担当者が外部に発信する際の「よりどころ」となる資料で、プレスリリース・取材対応・メディアへのピッチなど、あらゆる広報活動の土台になります。
なぜ広報担当者にファクトブックが必要なのか
ファクトブックが必要な理由は3つあります。
① 発信内容の一貫性を保てる ファクトブックがないと、プレスリリースの数字と取材時の回答がズレてしまうことがあります。「この前と言っていることが違う」という事態を防ぐために、全ての発信の基準となる資料が必要です。
② 新しいメンバーへの引き継ぎがスムーズになる 広報担当者が変わるとき、ファクトブックがあれば自社の情報をすぐに把握してもらえます。「なぜこの施策をやっているのか」という背景も記載しておくと、さらに効果的です。
③ プレスリリース・取材対応の作業効率が上がる 毎回情報を調べ直す手間がなくなります。ファクトブックを見れば必要な情報がすぐに見つかるので、作業スピードが大幅に上がります。
ファクトブックに入れるべき内容
私が実際に作っているファクトブックの項目をご紹介します。
【会社基本情報】
- 会社名・設立年月日・資本金
- 代表者名・従業員数
- 事業内容・ミッション・ビジョン
- 本社所在地・拠点情報
- コーポレートサイトURL・SNSアカウント
【事業・サービス情報】
- 主要サービス・商品の概要
- 各サービスの特徴・強み・差別化ポイント
- 価格帯・ターゲット顧客
- 導入実績・受賞歴・認定取得情報
【広報関連情報】
- 過去のメディア掲載実績一覧
- 代表的な取材事例・掲載媒体
- よく聞かれる質問と回答(Q&Aリスト)
- 使用可能な写真・ロゴデータの保管場所
【業界・市場情報】
- 自社が属する業界の概況
- 競合他社の情報
- 業界トレンド・関連法規
作るときの注意点・失敗談
ファクトブックを作り始めたとき、私は「完璧なものを作ろう」と意気込んで、全項目を埋めようとしました。
しかし途中で情報収集が追いつかず、結局半年以上放置してしまった経験があります。
完璧を目指さないことが大切です。
まず「基本情報だけ」「プレスリリースに必要な情報だけ」という形で最小限のものを作り、使いながら少しずつ育てていく方がうまくいきます。最初から100点を目指さず、60点でも運用を始めることをおすすめします。
また、ファクトブックは作って終わりではありません。数字・実績・サービス内容が変わるたびにアップデートする習慣をつけましょう。古い情報が残っていると、誤った情報を発信するリスクがあります。
まとめ
- ファクトブックは広報活動の「よりどころ」となる資料
- 発信の一貫性・引き継ぎ・作業効率向上に役立つ
- 完璧を目指さず60点で運用開始→使いながら育てる
- 定期的なアップデートを忘れずに
広報活動を安定させるために、まずファクトブックの作成から始めてみてください。
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