「プレスリリースを書いたのに、全く反応がなかった」
その原因、実は書き始める前の準備不足にあることが多いです。
私自身、広報担当になりたての頃、「とにかく書いて送ればいい」と思っていた時期がありました。しかし準備不足のまま書いたプレスリリースはメディアに全く刺さらず、何本書いても反応ゼロという苦い経験をしました。
その経験から学んだのが、「書く前の準備が、プレスリリースの成否を9割決める」ということです。この記事では、私が実際に使っている準備チェックリストをお伝えします。

なぜ準備が重要なのか
プレスリリースを書くことは、広報活動のゴールではありません。「メディアに取り上げてもらうこと」がゴールです。
書くことに集中しすぎると、「誰に届けるか」「何を伝えるか」「なぜ今なのか」という本質的な問いを飛ばしてしまいます。準備なしで書き始めると、どんなに文章が上手くても刺さらないプレスリリースができ上がります。
では具体的に何を準備すればいいのか、チェックリスト形式でお伝えします。
チェック① 誰に届けたいか(ターゲットメディアの設定)
□ このプレスリリースを最初に読むのは誰か? □ ターゲットとするメディアは決まっているか? □ そのメディアはどんなネタを好むか?
プレスリリースを書く前に、まず「どのメディアの、どんな記者に読んでもらいたいか」を明確にします。
ターゲットが決まると、自然と文章のトーン・使う言葉・強調すべきポイントが変わります。経済紙向けと旅行雑誌向けでは、同じネタでも全く違う切り口になります。
チェック② 何を伝えたいか(コアメッセージの言語化)
□ このプレスリリースで一番伝えたいことは何か? □ それを一文で言えるか? □ 読んだ人に何を感じてほしいか?
一文で言えないネタは、プレスリリースにしても伝わりません。「新商品が出ました」ではなく「◯◯という課題を解決する新商品が出ました」という形で、コアメッセージを一文に絞ります。
私が実際にやっているのは、プレスリリースを書く前に「このリリースを一言で表すと?」という問いに答えることです。この一言がそのままタイトルの核になります。
チェック③ ニュースバリューはあるか(社会性・新規性・地域性)
□ 社会性はあるか?(社会のトレンド・課題と接点があるか) □ 新規性はあるか?(初めて・唯一・最大など) □ 地域性はあるか?(地域に根ざしたネタか) □ タイムリーか?(今だから意味があるネタか)
メディアが取り上げるネタには必ずニュースバリューがあります。「新商品が出ました」だけでは弱い。「地元の農家と3年かけて共同開発した、この地域初の◯◯が誕生しました」という形で、社会性・新規性・地域性のどれかを盛り込みます。
チェック④ タイミングは適切か
□ 季節・トレンドと一致しているか? □ メディアが特集を組む時期の2〜3ヶ月前か? □ 大きなニュースと重なっていないか?
どんなに良いネタでも、タイミングが悪ければ埋もれます。夏の旅行特集を狙うなら4〜5月に送る、年末の食の特集を狙うなら9〜10月に動く——メディアのスケジュールを先読みして逆算することが大切です。
チェック⑤ 社内のすり合わせは完了しているか
□ 掲載する数字・実績に誤りはないか? □ 経営層・関係部署の確認は取れているか? □ 公開してはいけない情報が含まれていないか? □ NDA(秘密保持契約)上の問題はないか?
これを怠ると、後から「この情報は出せなかった」「数字が違っていた」というトラブルになります。実際に私も、すり合わせが不十分なまま進めてしまい、プレスリリース配信後に修正が入って慌てた経験があります。配信前の社内確認は必ず行いましょう。
準備なしで書いて失敗した経験
広報担当になりたての頃、「とにかくたくさんプレスリリースを出せばいい」と思っていた時期がありました。
準備もそこそこに、思いついたネタをすぐにプレスリリースにして送る。しかし反応は全くありませんでした。
後からわかったのは、ターゲットメディアを決めずに送っていたこと、ニュースバリューを考えていなかったこと、タイミングが全くずれていたことでした。
「書くこと」に集中しすぎて、「届けること」を考えていなかった。この失敗から、書く前の準備こそが最も重要だと学びました。
まとめ:プレスリリースを書く前の5つのチェック
| チェック項目 | 確認内容 |
|---|---|
| ① ターゲット | 誰に届けたいか・どのメディアか |
| ② コアメッセージ | 一文で言えるか |
| ③ ニュースバリュー | 社会性・新規性・地域性があるか |
| ④ タイミング | 季節・トレンドと一致しているか |
| ⑤ 社内すり合わせ | 数字・情報の確認は完了しているか |
この5つが揃ってから、初めてプレスリリースを書き始めましょう。準備に時間をかけることが、結果的に最短ルートになります。
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