プレスリリースのNG例とOK例を比較してみた|現役広報が教えるタイトルの作り方

「プレスリリースを書いたのに、メディアから全く反応がない」

その原因の多くは、タイトルにあります。

プレスリリースはタイトルが命です。「プレスリリースはタイトルに魂を込める」と言う先輩広報担当者がいるほど、タイトルはプレスリリースの中で最も重要な要素の一つです。

この記事では、現役広報担当として日々プレスリリースを書いている私が、実際によく見かけるNGパターンとOK例を比較しながら解説します。


なぜタイトルがそんなに重要なのか

メディアの記者は、毎日大量のプレスリリースを受け取っています。その中で「読もう」と思ってもらえるかどうかは、タイトルで決まります。

タイトルを見て興味を持ってもらえなければ、どんなに素晴らしい内容でも読んでもらえません。逆に言えば、タイトルさえ刺されば、本文を読んでもらえる可能性がグッと上がります。

では、どんなタイトルがNGで、どんなタイトルがOKなのか。具体的に見ていきましょう。


NG① タイトルが長すぎる・短すぎる

プレスリリースのタイトルは1行あたり25〜30文字以内が目安です。

タイトルが長すぎると、メールの件名やSNSのOGPで途中で切れてしまい、伝えたい情報が届きません。逆に短すぎると、何についてのプレスリリースか伝わらずスルーされてしまいます。

NGな例

弊社が長年にわたって研究開発を続けてきた新しい健康食品を
この度ついに一般消費者向けに販売開始することになりましたのでお知らせします

→ 長すぎて途中で読むのをやめてしまいます。

OKな例

腸活サポート食品「◯◯」を11月1日より一般販売開始

→ 誰が・何を・いつ、がひと目でわかります。


NG② 「何をしている会社かわからない」タイトル

「お知らせ」「新商品について」「取り組みを開始しました」——こういったタイトルはメディアに最もスルーされやすいパターンです。

NGな例

弊社新商品に関するお知らせ

→ 何の商品か、どんなニュースか、何も伝わりません。

"より良い未来"の実現に向けた新たな挑戦

→ 抽象的すぎて、何を伝えたいのか不明です。

OKな例

子育てママの食事準備を10分短縮する冷凍食品「◯◯」を新発売

→ 誰のためのもので・何が・どう変わるか、が明確です。


NG③ 形容詞・誇張表現を使いすぎる

「簡単に」「すぐに」「日本一美味しい」——こうした抽象的な形容詞や誇張表現は信ぴょう性が下がります。メディアはファクトを求めているので、根拠のない表現はNGです。

NGな例

爆速でお届け!食材ECの◯×、「即配送」を提供開始

→「爆速」が抽象的で、どのくらいの速さかわかりません。

OKな例

購入後3時間以内にお届け。食材ECの◯×、都内で「即配送」を提供開始

→「3時間以内」という具体的な数字で信頼感が生まれます。


NG④ 「!」「?」を多用する

感嘆符や疑問符を多用すると、プレスリリースの信ぴょう性が下がります。事実を的確に伝えることが広報の仕事なので、約物の使用は最低限に留めましょう。

NGな例

日本一高い!?500mのビル!2050年から東京・丸の内にオープン!!!

→「!」の多用で信頼性が下がり、記者に「怪しい」と思われてしまいます。

OKな例

日本一高い500mのビル、2050年に東京・丸の内にオープン

→ 同じ情報でも、シンプルにまとめることで伝わりやすくなります。


OK例:メディアが取り上げたくなるタイトルの共通点

NG例を踏まえて、メディアが反応するタイトルの共通点をまとめます。

① 数字や固有名詞で具体的に 「多くの人が」→「10,000人が」、「すぐに」→「3時間以内に」のように、具体的な数字を入れると伝わり方が変わります。

② 5W2Hを意識して絞り込む 誰が・何を・いつ・どこで・なぜ・どのように・いくらで、を整理して、その中で最もニュースバリューの高いものをタイトルに入れます。

③ 重要なキーワードはタイトルの前半に メールの件名は後半が切れることが多いです。一番伝えたいキーワードは前半に配置しましょう。

④ サブタイトルを活用する タイトルだけで全部伝えようとしなくてOKです。「なぜ」「背景」「補足情報」はサブタイトルに回して、タイトルはシンプルにまとめましょう。


現役広報が実データで確認した「読まれる構造」

実際にPR TIMESに投稿したプレスリリースのヒートマップを分析すると、あることがはっきりわかります。

タイトル・サブタイトル・リード文が、圧倒的に一番読まれています。

ヒートマップとは、読者がどこを読んでいるかを視覚的に示したデータです。色が濃い部分ほど読まれている、ということを意味します。実際のデータを見ると、タイトル周辺が最も色濃く、本文に入るにつれて薄くなっていきます。

これが意味することは一つです。タイトル・サブタイトル・リード文で興味を持ってもらえなければ、本文は読まれない。

逆に言えば、この3つさえしっかり作れれば、本文まで読み進めてもらえる可能性がグッと高まります。プレスリリースを書くときは、本文より先にこの3つに時間をかけることをおすすめします。

現場で感じること

実務の中でよく感じるのは、担当者が「自社目線」でタイトルを書いてしまうことです。

「弊社は〇〇年に創業し……」という会社説明から始まるプレスリリースや、「商品の機能を全部書こうとして長すぎるタイトル」——どちらも「自社が伝えたいこと」を優先した結果です。

大切なのは、「読み手(メディアと生活者)が知りたいこと」を優先すること。

自社のネタを「社会の文脈」に乗せて届けることができれば、メディアは自然と取り上げてくれます。まずはタイトルを書いたら第三者に見せて「何についてのリリースかわかるか」を確認する習慣をつけてみてください。


まとめ:NGタイトルとOKタイトルの違い

NGOK
長すぎる・短すぎる25〜30文字以内
「お知らせ」「取り組みを開始」誰が・何を・どうした、が明確
抽象的な形容詞・誇張表現具体的な数字・固有名詞
「!」「?」の多用シンプルな事実の表現
自社目線読み手(メディア・生活者)目線

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参考:PR TIMES MAGAZINE「目を引くプレスリリースのタイトルを作成する7つのポイントと注意点を解説」


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