10月に入り、来年の広報戦略を作り始めました。
毎年この時期になると、翌年の年間スケジュールを設計する作業が始まります。どのタイミングでどんなネタを出すか、どのメディアにアプローチするか、季節ごとの企画をどう組み立てるか——これを今から考え始めることで、来年の広報活動がスムーズに動き出します。
ただ、今年の戦略づくりは例年より難しさを感じています。
世界情勢が不安定だからです。

世界情勢の不安定さが広報に影響する理由
広報の仕事は、社会の動きと切り離して考えることができません。
プレスリリースのネタ・発信のタイミング・メディアが注目するキーワード——これら全ては、社会情勢と深く絡み合っています。
例えば今、世界では以下のような不安定要素があります。
- 地政学リスク(各地域の政治的緊張)
- 為替の不安定化
- エネルギー価格の変動
- インバウンド需要への影響
これらは旅館・ホテル業界に直結します。インバウンドのお客様の動向・物価の変化・旅行消費の傾向——広報担当者として、これらのマクロな動きを把握しながら戦略を立てる必要があります。
社会情勢が不安定なときの広報の難しさ
「来年はこのネタでこのメディアにアプローチしよう」と計画を立てても、社会情勢が急変すれば計画通りに動けないことがあります。
例えば大きなニュースが出た日にプレスリリースを配信しても埋もれてしまいます。国際的な緊張が高まっている時期に「旅行・観光」のネタを出しても、メディアの優先度が下がることがあります。
広報担当者として感じているのは、「計画を立てながらも、常にフレキシブルに動ける準備をしておくこと」が今の時代には特に重要だということです。
私が来年の戦略に組み込んでいること
世界情勢が不安定な中でも、来年の広報戦略を立てるにあたって意識していることがあります。
① 社会情勢との接点を複数用意する
一つのネタに一つの社会的なフックだけを設定すると、その状況が変わったときに使えなくなります。「地方創生」「インバウンド」「物価高への対応」「サステナビリティ」など、複数の社会的キーワードと接点を持てる企画を設計しています。
② 発信タイミングに柔軟性を持たせる
「絶対にこの月に出す」と固定するのではなく、「この時期前後に出す」という幅を持たせた計画にしています。社会情勢の変化に応じてタイミングをずらせる余裕を持つことが大切です。
③ 国内・地域に根ざしたネタを強化する
世界情勢が不安定なとき、メディアは「地域に根ざした安心・安定のストーリー」に注目する傾向があります。「地元の食材・生産者との連携」「地域貢献の取り組み」「日本ならではの文化体験」——これらは社会情勢に左右されにくい、強いネタです。
広報担当者として大切にしていること
社会情勢が何であれ、私が広報担当者として変わらず大切にしていることがあります。
「誠実に、正確に、一貫して発信し続けること」です。
世の中が不安定なとき、人は信頼できる情報・信頼できる企業を求めます。バズを狙った過激な発信や、社会情勢に便乗しただけの薄い発信は、長期的な信頼を損ないます。
地道でも、誠実に発信し続けることが、不安定な時代だからこそ最も強い広報戦略だと信じています。
来年も、そのスタンスで動き続けます。
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